こんにちは!学生時代は体育会系文化部と言われた吹奏楽部だったYUKIです。
今回は菊川あすか先生の「君が涙を忘れる日まで。」をご紹介いたします。
今作は女子高生の「奈々」が「幸野」とともに思い出に別れを告げる旅をするお話しです。
「奈々」と幼馴染の「香乃」そして、同じ電車に毎朝乗っているクラスメイトの「修司」に対する忘れたい思い出を描いたストーリー。
「友情と恋に揺れる物語が読みたい」
「友情にも恋にも一生懸命な物語が読みたい」
「同じ物語を別目線で楽しみたい」
そんな方にはおすすめの一冊です。
「奈々」は毎朝同じ車両に乗っている「修司」に恋をします。そしてきっかけを見つけ仲良くなってきたのも束の間、「香乃」も「修司」を好きになります。大切な幼馴染を応援したいけれども、相手が自分の好きな人だからこそ、心から応援できないジレンマに陥ります。
「修司」が好きな「奈々」。少しでも関わりを持ちたいために声をかけたり、会話を増やしたり、一緒に買い物に行ったりと奮闘します。また、「香乃」のことを応援できないながらも、「香乃」に寄り添うことをあきらめません。
そして今作の最大の魅力は同じ物語を別目線で楽しむことができるのです。もう一人の目線で物語を読むことで、ストーリーの裏側にある事実が明かされていきます。
今回は「君が涙を忘れる日まで。」を3つのポイントにまとめて魅力をご紹介いたします。
- 友情と恋に揺れる主人公
- 恋も友情も一所懸命な主人公
- 2つの目線から描かれる物語
主人公「奈々」は恋をした「修司」に振り向いてもらうため、きっかけづくりに奔走します。うまくいった矢先に幼馴染で親友の「香乃」も「修司」を好きになります。「香乃」の応援ができないことに悩みながら、「香乃」の友情を決してあきらめない「奈々」の姿に心打たれます。
また、「奈々」は前述の通り、「修司」への恋も「香乃」の友情に対しても一所懸命です。だからこそ、「奈々」は悩みはどんどん深くなっていきます。
そして、今作の最大の特徴は物語をなぞる2つの視点です。同じ物語が別目線で描かれることで、裏側にある真実に気づかされます。
恋にも友情にも一所懸命だからこそ、悩みの深みへとはまっていく「奈々」の一所懸命さをぜひ読んでみてください。
それぞれの魅力をもっと知りたい方はもうしばらくお付き合いください。
さっそく読んでみたい方はこちら。
友情と恋に揺れる主人公
主人公「奈々」は家が向かいの「香乃」という幼馴染がいます。彼女とは大の仲良しで毎朝顔を合わせて一緒に登校します。「奈々」にとって「香乃」はかけがえのない友人です。
そして「香乃」と登校している途中に乗車する電車にはいつも「修司」がいます。「奈々」は彼のことがずっと気になっており、声をかけるタイミングをずっとうかがっています。
「修司」となんとか話すことができ、うまくいっていると実感が湧いてきたころに、「香乃」も「修司」のことが好きだということを知ります。
それぞれの描写での「奈々」の喜びや悲しみなど感情の揺れ動きにとても現実感があり、こちらまで嬉しくなったり悲しくなったりします。
恋も友情も一所懸命な主人公
主人公「奈々」は恋にも友情にも一所懸命です。好意を寄せている「修司」に対しては話すきっかけをうかがい、チャンスを見つけたら勇気を出して飛び込んでいきます。
また、「香乃」のことを友人としてとても大切にしており、同じ人を好きになったときにも、応援ができないことを心から悩み、「香乃」に寄り添うことをあきらめません。
「奈々」は感情のエネルギーが大きい分、気持ちのふり幅も大きいです。出来事の一つ一つに心から喜び、心から悲しむ一所懸命な姿が描かれています。
2つの目線から描かれる物語
「奈々」の恋と友情の物語をベースに2つの視点が描かれています。繊細で丁寧に描かれた「奈々」の心情。嬉しい出来事や、悲しい出来事、悩んでいた出来事が一つ一つ展開されます。
そして別の視点で展開される真実。物語の裏側にあるもう一つの物語を知ったとき、本当の物語の終わりを迎えることになります。
「奈々」の恋と友情はどんな終わりを迎えるのか、ぜひ読んで見届けてみてください。
まとめ
今回は菊川あすか先生の「君が涙を忘れる日まで。」をご紹介いたしました。
今作は「奈々」が一所懸命に恋にも友情にも奔走するお話しです。そして、別視点で描かれる真実とは。
ぜひ「奈々」の恋と友情、そして物語の裏に隠された真実をぜひ覗いてみてください。
それでは良い読書ライフを!
コメント