#51 筆跡を通じて謎を解き明かす。ツンデレ大学生のドタバタ劇。

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こんにちは!書道の授業では思い切り字を書いてしまうYUKIです。

今回は谷春慶先生の「筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。」をご紹介いたします。

あらすじ

女子大生の「美咲」は祖父が残した手紙の理由を知るべく、大学一の容姿ながら人を寄せ付けない男「東雲清一郎」に筆跡鑑定を依頼する。

なんとか頼み込み依頼を受けてもらった「美咲」。

「東雲清一郎」と関わりを持ち始めたことで、彼の人生に影響を与え始める。

こんなこと思ってたらぜひ読んでみて!

字を見たり書いたりするのが好き

今作は「字」をテーマにした作品で、たびたび書道の話が登場します。

また、筆跡鑑定をするシーンでは字の書き方に特徴があることを丁寧に解説しています。

私はそんなに字に関して興味がなかったのですが、この作品を読んで綺麗な字を書くように心がけようと思いました。

きっと読んでみると当たり前にある字への興味が湧くと思います。

ツンデレキャラの謎解きが好き

東雲清一郎は筆跡鑑定ができ、頭の回転も速いスーパー大学生です。

そんな彼は他人との関わりを最大限無くすために、交友関係を築こうとする相手に辛辣な態度で接します。

主人公の「美咲」はまっすぐな性格で、彼に何度も相談を持ち掛けます。

彼自身は何度も断りますが、なんだかんだと助けてくれる優しい一面も見せてくれます。

読んでみて気づいた魅力

字への興味がどんどん湧いてくる

今作のテーマ「字」。

日常的に誰しも使うものですが、その書き方や癖には興味を持つことは少ないと思います。

そんな字の書き方や芸術としての表現について丁寧に描かれています。

読んでいくうちにどんどん字を書いてみたいと思わせてくれる不思議な力のある作品です。

キャラクターの個性がくっきりしている

主人公の「美咲」、筆跡鑑定ができる「東雲清一郎」だけでなく、書道部部長「松岡」など様々な人物が登場し、どの人物も個性がはっきりとしています。

「美咲」はまっすぐな性格で、困っている人を見捨てておけない性格。

「東雲清一郎」は人を穿ったように見ますが、大切な人には手を差し伸べるツンデレな性格。

他の登場人物に関しても、一言でぱっと表せるほど個性があり、彼らが関わっていくことで物語がどんどん面白くなっていきます。

読了した方と語りたい話 ※ネタバレを含みます

※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。

※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。

簡単にはデレない東雲清一郎

筆跡鑑定をする「東雲清一郎」は外部との関係を遮断しながら生活しています。

そんな彼の元に訪れた「美咲」。

彼女は祖父の想いを明らかにするために、清一郎に相談を持ち掛けます。

そして彼の固い心もほぐれていき、、、となるかと思っていました。

しかし、読んでも読んでもツンが多いこと多いこと。

清一郎に何を言われても、へこたれない美咲は本当にハートが強いなと思っていました。

ただ美咲と関わりを深めていくことで変化していく清一郎の行動にデレが現れ始め、読んでいてニヤニヤしてしまいました。

清一郎が強姦から美咲を助けるシーンでは思わず声が出てしまいました。

犯人が登場し続ける特異な作品

第二話で「東雲清一郎」の名を騙り、合コンを組んでいた書道部の部長「松岡」。

彼は犯人であるにもかかわらず、その後も登場します。

多くの作品では罪を犯した人物は、制裁に合う合わないにせよ、その後登場することは稀です。

しかし、「松岡」は性格もさながら問題を抱えていても、登場し続けていることに驚きました。

ただ、「松岡」は周りに迷惑をかけながらも、憎めない性格なので個人的には好きです。

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