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こんにちは!エレキギターを買ってみたものの三日坊主で一時停止中のYUKIです。
今回は佐藤青南先生の「君を一人にしないための歌」をご紹介いたします。
あらすじ
中学三年生最後のコンクールで大失敗をしてしまった主人公「モリソン」。
彼は高校生になり、その直後に同学年の女の子「七海」にバンドに誘われ、あきらめたドラムを再開することに。
ベース担当の「凛」も加えてバンドメンバーを探す3人だが、一向にギターが見つからず奔走する。
彼らが演奏できる日は来るのか。
こんなこと思ってたらぜひ読んでみて!
バンドの裏側が好き
今作ではバンドメンバーを集めるために奔走するお話しです。
いわゆる準備段階のお話しなのです。
私はバンドを組んだ経験が無いので、実際にどうかはわかりませんが
きっと同じ熱量でバンドを組むために、仲間を集めるというのは簡単ではないのでしょう。
そんな姿を見せてくれるストーリーです。
日常系ミステリーが好き
今作ではバンドメンバーに入る希望をしてくる人たちの謎を解くお話しです。
「モリソン」が冷静に謎に向き合いながら、猪突猛進な「七海」が引っ掻き回しながら問題を解決していくエネルギー抜群の展開にハラハラします。
読んでみて気づいた魅力
孤独を抱えながらバランスの良い三人
主人公の「モリソン」を含め、「七海」「凛」はみな孤独をどこか感じさせます。
そんな3人が仲間集めのために、様々な人たちと関わっていく中で彼らの中でなんとなく役割がきまっているように思えます。
面倒見がいい「モリソン」と猪突猛進で二人を引っ張る「七海」。一歩引いて冷静な意見を言ってくれる「凛」。
3人のバランスの良い関係性の中で、4人目のメンバーがどんな形でハマるのか想像しながら楽しむことができます。
読了した方と語りたい話 ※ネタバレを含みます
※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。
※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。
一人にしない物語
タイトル「君を一人にしないための歌」。
この「君」は「モリソン」のことだとずっと思っていました。
しかし最後の章を読むと「七海」のことだったと気づきます。
ただ全て読んだときには全く見え方が変わります。
この「君」とは「モリソン」であり、「七海」であり、「凛」であり、そして4人目なのです。
孤独を抱えた4人目を探す物語だったのだと思います。
候補だった人たちは孤独になりかけながらも、「七海」たちと触れ合い、大切な人ともう一度向き合うことを決めます。
だからこそ彼らはメンバーにはならないのです。
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