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こんにちは!祖父との会話をあまり思い出せないYUKIです。
今回はランサム・リグズ先生著、金原瑞人さん、大谷真弓さん訳の「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち〈上〉」をご紹介いたします。
あらすじ
祖父と仲の良い男の子「ジェイコブ」は祖父から不思議なお話しを聞いたり、写真を見せてもらったりしていました。
その不思議なお話しを祖父は本当のことのように話していましたが、彼自身は信じていませんでした。
しかし、祖父が不思議な死を遂げ、彼の遺言通りある島へ行くと、そこには不思議な話通りの世界がありました。
こんなこと思ってたらぜひ読んでみて!
不思議な話を丁寧に描いた物語が好き
「ジェイコブ」は昔から祖父の不思議な話を聞いており、その話の真偽を測りかねていました。
嘘だったのではないかと思っていたころ、祖父が死を遂げ彼の中には「本当なのかもしれない」という疑念が沸き上がります。
そんな彼を見て家族は、彼が心に傷を負ったと思い献身的に精神科へ連れていき看病します。
もし本当に不思議な世界があり、そのことを話している人がいたとしたら、きっと多くの人は心の病だと思うでしょう。
今作では「不思議な世界があるんだ。よし行ってみよう!」という展開ではなく、
「不思議な世界なんて信じられないけど、どこか引っかかる、、、」という展開です。
もし日常の傍にある非日常の世界を知ったら、こんな反応になるのかもしれません。
読んでみて気づいた魅力
勇気ある主人公「ジェイコブ」
冒頭では孤独なジェイコブ。
理解者もおらず、親の脛を齧るような生活をしています。
しかし、彼が祖父の遺言を信じて行動するとき、驚くほどの行動力を見せます。
知らない人に話しかけたり、危険なところに足を踏み入れたり。
人間社会では発揮されなかった彼の内面の強さからくる行動は読んでいてワクワクします。
本当に現実にありそうなお話し
周りと理解し合えない「ジェイコブ」。
引っ込み思案なのだと考えると何の不思議もありません。
祖父が不遇の死を遂げる。
認知症で森に迷い込み野生動物に襲われたと考えるとここにも不思議はありません。
ですが、実際に不思議な世界はある。
現実の延長線に不思議な世界があるように思える魅力がこの作品にはあります。
読了した方と語りたい話 ※ネタバレを含みます
※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。
※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。
リアルに描かれる不思議な写真
今作では不思議な世界をまるで現実にあるかのように丁寧に描きます。
最大の特徴は写真でしょう。
不思議な世界の住人の写真を載せ、不思議な世界を現す。
この写真の最大の魅力は「嘘くさい」ことです。
主人公「ジェイコブ」も言っていたように、何かトリックがあるんだろうと思わせる写真なのです。
真実を告げる写真でありながら、嘘を根拠づける写真ともなる不思議な写真なのです。
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