#62 近しい存在でも理解し合えないこともある。新しい世界へ飛び込む強さ。

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こんにちは!不思議な出会いをしてみたいYUKIです。

今回はランサム・リグズ先生著、金原瑞人さん、大谷真弓さん訳の「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち〈下〉」をご紹介いたします。

前回の記事の後編です。

前回の記事もぜひ読んでみてください。

#61 現実の延長線上にある不思議な世界。主人公のこれまでとこれから。

あらすじ

祖父の遺言に従い向かった島で、時間を操るミス・ペレグリンと不思議な力をもつこどもたちと出会ったジェイコブ。

彼にとって理解し合える環境はとても心地よかったが、今までの生活を捨てることもためらわれる。

そんな悶々とした生活の背後から、祖父を脅かした存在が近づいてきていた。

こんなこと思ってたらぜひ読んでみて!

他人との違いにストレスを感じることがある

主人公ジェイコブは家族や友人とうまく馴染めないことに悩みを抱えていました。

しかし、祖父が遺した言葉を信じて向かった島には、自分を理解してくれる仲間たちがいたのです。

どんなに近しい存在でも理解し合えない辛さと、どんなに遠い存在だったとしても心を通わせることができる嬉しさが描かれています。

新しい世界に飛び込むお話しが好き

不思議な力を持ったこどもたちと時間を過ごすジェイコブ。

彼はこどもたちの力を不思議に思いつつも否定することはしません。

未知のものに触れようとするとき、人は恐れを抱き受け入れるのに時間がかかるものです。

しかし、ジェイコブはどんどんと新しい世界に飛び込み、その住人たちと交流を深めることを厭わないのです。

読んでみて気づいた魅力

日常の延長線上にある不思議な世界

今作ではジェイコブが日常を送っていた世界から、島へ向かった先で不思議な力を持ったこどもたちと遭遇します。

事故にあったり、夢の中で、ではなく、歩いて行った先に不思議の世界があることに

こんな世界が現実でもあるんじゃないかと思わせてくれるのだと思います。

理解し合える人って、、、

今作は当たり前にある何不自由のない生活と家族、対して小さな島の先にいた不思議な力を持つ人々。

理解し合えるのは、多くの場合前者だと思います。

しかし、ジェイコブが心から安心できたのは後者でした。

「不思議な力」があるためにファンタジーではありますが、私たちにも思い当たる節があるかもしれませんね。

読了した方と語りたい話 ※ネタバレを含みます

※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。

※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。

上巻であった伏線の回収

上巻で起こったジェイコブの祖父の死。

その際に現れた謎の生物。

そして島で出会った不思議な力を持つこどもたちとミス・ペレグリン。

上巻では不思議な世界は向こう側にあるように感じられました。

しかし、なぜ祖父は不思議な世界で暮らすことができたのか。

家族の中でなぜジェイコブだけが祖父に寄り添えたのか。

それは祖父とジェイコブ自身も不思議な力を持つ人間だっただから。

この事実が現実と不思議な世界をつないでいるように思えました。

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