#63 攫われた先はあやかしが住まう世界。料理一つで彼らの世界をかき回す!

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こんにちは!実は旅館で働いているYUKIです。

今回は友麻碧先生の「かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。」をご紹介いたします。

あらすじ

幼少よりあやかしを視ることができた女子大生「葵」。

神社でお腹を空かせていた鬼のあやかしにお弁当をあげたところ

なぜかあやかしが住む世界「隠世(かくりよ)」へ攫われてしまう。

そこで彼女は祖父が残した借金、そして返済のため孫である自分が嫁入りしなくてはいけないことを知り呆然。

借金を返済するため、料理を武器に「隠世」の世界へ葵は飛び込んでいく。

こんなこと思ってたらぜひ読んでみて!

負けず嫌いな突拍子もない行動でかき回すお話しが好き

主人公「葵」は負けず嫌いで強気な女の子。

かつて奔放な性格で周りに迷惑をかけ続けた祖父に似て、周囲は気にせずにはいられません。

隠世をかき回す彼女の姿にあやかしたちも翻弄されていきます。

美味しい料理描写のあるお話しが好き

葵は祖父「史郎」の影響で料理が大好きで得意です。

彼女は料理を作る力をもって、あやかしたちにどんどんと飛び込んでいきます。

彼女の作る料理は多岐にわたっていますが、どれも食べる者のことを想い、そして食べた者は心を開かざるを得なくなってしまいます。

読んでみて気づいた魅力

絶望的な状況でもできることはないかともがく強さ

攫われてきたはずなのに、あやかしたちに嫌悪される「葵」。

祖父が残した莫大な借金もあり、絶望的な状況です。

しかし彼女は心が折れそうになりながらも決してあきらめることはしません。

どんな状況になっても、自分ができることを一つ一つやっていく姿に心を打たれます。

端々にある謎

葵の裏表のない性格に反して、物語には隠されている謎が多くあるように感じます。

過去に葵を助けたあやかしとは誰なのか。

大旦那様と祖父「史郎」の関係とは。

この明るさに潜む謎の深さのギャップがたまらなく面白いのです。

読了した方と語りたい話 ※ネタバレを含みます

※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。

※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。

あやかしに関わるスタンス

主人公「葵」と祖父「史郎」。

二人はあやかしに関わりながら生きてきています。

しかし、あやかしに対して一定の距離を保ったり、近づいたりする「史郎」に対して、あやかしを心を内側に呼ぶ「葵」。

彼らはあやかしに強烈なインパクトを与えるという意味では同じですが、どんな影響を与えるのかは大きく変わっているように思えます。

あやかしの心に寄り添う「葵」と葵が作る料理。

彼女に関わるあやかしがどう変化していくのかこれからも楽しみです。

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