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こんにちは!未だに自分の誕生石を知らないYUKIです。
今回は沖田円先生の「春となりを待つきみへ」をご紹介いたします。
大切な弟「春霞(はるか)」を5年前に亡くした「瑚春(こはる)」。
春霞が亡くなったことを受け入れることのできなかった瑚春は、知らない土地で孤独に暮らしていました。
そんな瑚春の元に「冬眞(とうま)」という一人の男が現われます。
冬眞のふんわりした雰囲気に流されながらも、不思議と心の奥底にしまっていた春霞との記憶が思い出されます。
冬眞の優しさに心を許しながらも、春霞を思い出すことに辛さを覚えてしまう瑚春は過去に向き合うことができるのでしょうか。
心に負った傷に向き合っていく物語が読みたい人
知らない土地で暮らす「瑚春」は最愛の弟「春霞」を亡くしたことで負った心の傷から立ち直れずにいます。
そんな折に現れた「冬眞」の優しさに安らぎを感じていきますが、同時に見ないでいた「春霞の死」を意識せざるを得なくなっていきます。
心に深い傷を負った瑚春が未来を生きるために、見ないでいた過去に向き合う姿が切なくも強さを感じることができます。
色々な優しさに囲まれた瑚春
「瑚春」の周りには優しい人たちがたくさんいます。
「瑚春」の亡き弟である「春霞」。
突如瑚春の目の前に現れた「冬眞」。
瑚春の勤め先の店長。
そして彼は彼らにしかできない優しさをもって瑚春に寄り添っています。
一口に「優しい」と言っても、相手を直接助ける優しさ、相手を想う言葉を伝える優しさと色々な優しさがあることがわかります。
※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。
※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。
過去を知ることで見えてくる人間像
「春となりを待つきみへ」は今と過去を何度か繰り返します。
過去を知ることで瑚春がどんな人間なのかがだんだんとわかってきました。
はじめは話し方がぶっきらぼうで、後ろ向きな女性だなという印象でした。
それが追憶のシーンの中で、ガキ大将にケンカを挑むところや春霞のために花を探しに行った結果、帰れなくなったりと感情豊かで後先考えない性格なことが伺えます。
春霞がいなくなったことで暗い印象を与えている瑚春ですが、もともとの勝気な性格からぶっきらぼうに話しているだけだったり、泣ける相手いなくなって泣けなくっている結果塞ぎこんでいたりすることがわかります。