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こんにちは!病院にあった食堂のカレーが思いのほか辛かったYUKIです。
今回は本多孝好先生の「MOMENT」をご紹介いたします。
「僕」は入院したいたある末期の女性の願いを叶えたことから、他の患者さんの願いを叶える応えることになりました。
その願いは恋心であったり、家族への気持ちであったり、許すことのできない気持ちであったり。
「僕」は残された時間が少ない患者さんの願いを叶えていく過程で、患者さんたちがなぜその願いを叶えたいと思ったのか気づきます。
時間を持て余している人
「MOMENT」は病院で清掃員として働く「僕」のストーリーです。
彼を通して、末期患者さんの最後の願いを知ることができます。
患者さんたちは実にさまざまな願いを「僕」に伝え、その胸に抱えたさまざまな想いを晴らしていきます。
残された時間を意識すればするほど、自分の本当の願いがくっきりと見えてきます。
一体、彼らはどんな思いで願いを伝えたのでしょうか。
ほんとに「良いこと」ってなんだろうって考えさせられる
「MOMENT」ではたくさんの末期患者さんが登場します。
その方々の願いを「僕」は叶えていきます。
一見それは「良いこと」に見えますが、別の見方をすると正しいことなのかと疑問を持つこともあります。
あくまでも末期患者さんたちの死生観を描く物語のようでありながら、「僕」という一人の人間が自身の行いに対して考えています。
「MOMENT」は単に末期患者さんの最後の願いを描いた物語ではなく、「僕」という個人が自分なりに答えを探すストーリーとして読むことができるのです。
※ここからは今作を読まれた方とこんな話をしたいなと思い書いています。
※ネタバレを含みますので、読了されてから読むことをおすすめいたします。
本当の「良いこと」の答え
最初から登場し、最終話の中心人物となった特別室の患者さん。
彼は保険金をもらうために命を絶とうとしていました。
単に末期患者さんの願いを叶えていた「僕」は初めて、患者さんの願いを叶えることに躊躇します。
そして「僕」は最終的に患者さんの願いではなく、自分なりの答えを出します。
ありがちな答えかもしれませんが、「僕」が出した答えは、自分が良いと信じた答えを選択することだったのだと思います。